燃料手当ては北海道で働く人の特別ボーナス

燃料手当とは、北海道に住む人々にとって特権というよりも、寒冷地ならではの生活費の一部として重要な支給金である。

暖房費が高くなるため、支給される金額やその使い道は人それぞれだが、一般的には毎月の給料やボーナスとは別に、ある程度まとまった金額が支給される。

この手当にはさまざまな呼び名があり、石炭手当、石油手当、灯油手当、暖房手当、寒冷地手当などと呼ばれることもある。いずれの場合も、企業が従業員に、または国や自治体が職員に対して支給するものだ。

実際にどれほどの企業が支給しているかというと、平成2年に行われた北海道の調査によれば、50人以上の従業員を抱える企業の約70%が寒冷地手当を支給していたという。

これは大多数ではあるものの、従業員が50人以下の企業では支給率がさらに低くなると考えられる。

支給額は、世帯主、準世帯主、非世帯主といった区分によって異なり、世帯主が最も高い金額を受け取ることが多い。

調査によると、平均的な支給額は世帯主で約11～13万円、準世帯主で約6～7万円、非世帯主で約4～5万円であった。

独身者の中には、この手当を受け取るとすぐに飲み代や借金返済に使ってしまう人もいる。

多くの場合、支給は10月頃に行われ、ボーナス前に手当を趣味や欲しいものの購入に使ってしまう人も少なくない。

さらに、冬の厳寒期である1月や2月になると、暖房費の差は顕著になる。

例えば、古い一軒家に住む人とマンション住まいの人では、暖房にかかる費用に大きな差が生まれる。

上下左右を部屋に囲まれたマンションでは暖房効率が高いため、暖房費は抑えられる一方で、一軒家では暖房費が大きくかさむことが多い。